【最短ルートが最適とは限らない】タクシー運転手がルートを確認する理由とは?

最短ルートがいいというお客ばかりじゃない

 

 都内でタクシーに乗り、行き先を告げると「どのようなコースで行きましょうか?」と運転手さんが聞いてくることがあるはず。
なかにはこれを聞いて、「タクシー運転手なのに道も知らないのか!」と感じるひとも多いことでしょう。
しかしこの「経路確認」は、二種免許を取得後運転手としてデビューする際には「必ず経路確認をするように」と指導されるもの。
なかには道がよくわからない新人運転手さんもいるかもしれないが、一概に「道を知らない」というわけではないのです。

 タクシーはお客から行き先を聞いたら最短距離のルートで目的地まで運ばなければなりません。
しかしこれは大原則のお話。
なかには自分だけの「お気に入りルート」を指定してくるお客もいます。
そのため何も聞かずに最短で目的地に行こうとして、かえってトラブルになることもあるのです。

 だいたいは過去に、たまたまそのルートを通ったら良いことがあったなど、「ゲンを担ぐ」ひとがルートを指定してきたり、
逆に嫌なことがあったからそこを通りたくないといったことで、独自のルートを指定してくるひとが多いようです。
これ以外にもさまざまな理由で独自の経路指定をしてくるお客は結構いるとのこと。

 特殊なケースでは、早朝のテレビ局関係者のテレビ局への「送り」を請け負う場合。
テレビ局とそれぞれの対象者の自宅などの行き来については、テレビ局側からルート指定されるといったことを聞いたことがあります。
万が一事故が発生した場合でも、代替えタクシーの手配の問題なども考慮して決められているようです。

 もちろん担当運転手は事故歴も少ない(もしくはない)ベテラン運転手が指名されるのですが、
人気女子アナウンサーの担当となることもあるので、自宅などの個人情報の守秘義務などはかなり厳しくなっているようです。

 主に深夜となるが、都心でタクシーに乗り、東京隣接県の自宅へ帰るときの利用などでは、「高速は入っていいですか?」などと聞かれることがあります。
これもしっかり聞いておかないと、「高速に入れとは言った覚えはない」とトラブルになることがあるからですね。

 経路確認をしなかったための間違い話をご紹介しましょう。
深夜に東京都世田谷区内で乗せたお客が「千鳥町までお願いします」と言ってきたそう。
運転手はすぐに首都高速湾岸線のインターチェンジ名にを連想して、「長距離客ゲット」と喜び勇んで千葉県市川市の千鳥町をめざし千葉県方面に向かうためタクシーを発進させると、お客さんから「千葉県じゃないよ」と言われたとのことです。

 実は東京都大田区にも「千鳥町」が存在するのです。
お客への経路確認は、異なる場所に存在する同一地名がある場合の行き先ミスを防ぐという意味もあるのですね。